2018年3月16日金曜日

国際文化情報学会2017 当日の様子を紹介します!

国際文化情報学会 2017

当日の様子を紹介します!


前回に引き続き、2017年11月25日に開催された国際文化情報学会について紹介していきます。今回は、当日に取材したゼミの発表を取り上げます!
まず、国際文化情報学会とは、毎年11月に国際文化学部で開催される学会です。この学会では、各ゼミを中心に学生、大学院生、教員が日ごろの研究の成果を発表します。学会と聞くと論文発表をイメージすると思いますが、国際文化情報学会は論文部門、映像部門、ポスター部門、インスタレーション部門の4つに分かれており、様々な方法で研究成果を発表することができます。また、審査員には教授や教員だけでなく学生も参加しています。

ポスター部門

ポスター部門では、模造紙1~6枚でポスターを作成し発表します

重定ゼミ(情報文化コース)

「プログラム初級者によるコンピューターエンターテイメント創作の試み」


重定ゼミの研究テーマはコンピューターエンターテイメントです。 文系の国際文化学部の中では珍しく、プログラミング演習を行っているゼミです。ゼミ生がプログラミングを駆使して制作したシューティングゲームとロールプレイングゲームを展示していました。
作品を出展したゼミ生のお二人は、重定ゼミに入ってから本格的にプログラミングを始めたと仰っていて驚きました!

重定ゼミの活動についてはこちらの記事で詳しく紹介されています。ゼミ生が作成した作品のダウンロードもできます。
「ゼミ紹介:コンピューターエンターテイメント 重定如彦先生」 http://hoseiintaculturalcommunication.blogspot.jp/2017/09/blog-post_12.html 


インスタレーション部門

インスタレーションとは、教室全体を活用し写真やオブジェなどの作品展示やパフォーマンスを行う発表です。

森村ゼミ(情報文化コース)

「表裏一体~精神病者のリアル~」

森村ゼミは、犯罪・アートの精神分析を研究しています。 フランスの精神分析家ジャック・ラカンの理論を通し、精神病者の苦しみや現実を表現したインスタレーションです。
絵や傘、椅子のオブジェなどの展示から、精神病者にとって日常の景色がどのように見えているのかを感じることができました。




佐々木直美ゼミ(言語文化コース)

「世界遺産の真の価値の伝え方、知り方」

佐々木直美ゼミは世界遺産を通して異文化や歴史の研究をしています。沖縄にある斎場御嶽(せーふぁうたき)の歴史的な価値をどうしたら観光客に伝えられるかというテーマのインスタレーションです。斎場御嶽の歴史的な背景が伝わりにくいこと、またお祈りのための場が観光によって損なわれているといった問題に関し、佐々木ゼミの方がモデルを再現しながら改善策を発表されていました。現地にQRコードを載せた看板を設け、観光地の歴史を紹介しようとする案が興味深かったです。


今回取材できなかった発表については、国際文化情報学会プログラムに掲載されておりますので、ぜひそちらもご覧ください!

2017年度国際文化情報学会プログラム https://www.hosei.ac.jp/documents/gakubu/kokusai/NEWS/2017/2017gakkai_p1122.pdf

2018年3月15日木曜日

国際文化情報学会2017 準備から発表までインタビューしました!

国際文化情報学会 2017 

~準備から発表までインタビューしました!~

2017年11月25日に開催された国際文化情報学会について紹介していきます。
国際文化学部では、毎年11月に国際文化情報学会という学会を開催しています。
この学会では、各ゼミを中心に学生、大学院生、教員が日ごろの研究の成果を発表します。学会と聞くと論文発表をイメージすると思いますが、国際文化情報学会では論文だけでなく、映像やポスター、インスタレーションといった様々な方法で研究成果を発表することができます。

今回は、稲垣ゼミと松本ゼミの学生に国際文化情報学会の準備から発表当日の様子について伺ってきました。なかなか見ることのできない普段のゼミの様子なども紹介していきます。

稲垣ゼミ

稲垣ゼミは「コミュニケーションとアート」をテーマに研究しており、アートプロジェクトへの参加などもしています。
学会では、映像部門とインスタレーション部門に出展しており、映像部門に出展した2名の方とインスタレーション部門で代表を務めた方にインタビューに行ってきました。

ゼミの様子

学会前のゼミの時間では、インスタレーション発表での展示品準備や全体の流れの確認を行っているようでした。ゼミ全体としては和やかな雰囲気の中でもてきぱきと準備を進めている印象をもちました。ちらっと見えた作品も気になりますね…!

映像部門

「法政大学国際文化学部学部生4年本多彩夏をモデルに武術太極拳のプロモーションのための映像作品」


Q1.武術太極拳をテーマに選んだ理由を教えてください。

SA(スタディアブロード)スペインの友達で武術太極拳をやっていた本多さんがいて、話を聞いていく中で武術太極拳を見せてくれる機会がありました。特に側宙などが格好良くて、もっと格好良さを広げてたいと思ってテーマに選びました。

Q2.大変だったことは何ですか?

2時起きで九十九里に朝日の撮影に行きました。とても寒くて…特に本多さんはノースリーブを着て撮影したので寒そうでした。

Q3.製作期間はどのくらいかかりましたか?

去年から制作を続けています。去年の延長線上でアップグレートしていると思います。

Q4.見どころを教えてください!

寒いところや屋上で撮った映像とテーマが陰と陽で対極になっていることです。スピードがゆっくりなところと速いところ、明るいところと暗いところの対比を見て頂けたらと思います。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!


事前取材で早朝の寒い中で撮影したと仰っていた九十九里浜でのシーンは、武術太極拳のしなやかさや力強さを感じることができました。また、発表には本多さんもいらっしゃっていて、武術太極拳を始めたきっかけなどをお話していました。

本多彩夏さんと武術太極拳についてはこちらの記事に詳しく書かれております。
「本学部2年生 本多彩夏さんが世界武術選手権日本代表に選出されました」https://www.hosei.ac.jp/kokusai/NEWS/topics/151011_01.html
※本多さんの学年は2015年度当時のものです。

また、本多さんが2015年にインドネシアで開催された世界武術選手権大会に出場した際の記事がこちらになります。
「本学部2年生 本多彩夏さんが世界武術選手権大会で銅メダル獲得」 http://www.hosei.ac.jp/kokusai/NEWS/topics/151202_01.html
※本多さんの学年は2015年度当時のものです。

映像部門

「映像のアート ミュージックビデオの表現」


Q1.ミュージックビデオをテーマにした理由を教えてください。

ゼミの個人製作でミュージックビデオを作成したことがきっかけです。今まで作ったビデオをまとめて発表してみようと思い今回の発表に至りました。

Q2.大変だったことは何ですか?

ビデオの中にはダンスのシーンが入っているため、ダンサーの方を呼ぶこともありました。人を集めたり、予定を合わせたりすることが難しかったです。一度データが消えてしまったときは大変でした。

Q3.製作期間はどのくらいかかりましたか?

ロケ地探しから小道具製作まで自身で考えていくため、長いものでは2,3カ月かかるものもありました。

Q4.見どころを教えてください!

私の作る作品は共通して「シュールかわいい」を目指しています。作品を見る中でそれらを感じていただければと思います。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!


一作目のミュージックビデオ『SHIODOKI STATON』冒頭、4人の女性が駅に向かっていくシーンはかわいくもどこか不思議な雰囲気があり、その後も「シュールかわいい」の世界観に引き込まれました。ストーリー性もあり、次はどうなるのかな、と楽しみながら見ることができました。様々な撮影方法や、舞台、人物の動きから映像が出来上がっており、素人の私から見ても作品
の完成度の高さを感じました。
(画像は作品『SHIODOKI STATION』より。ほか『アポカリプス』、『モモ』の作品を含めた映像はYouTubeにアップされていますので、興味のある方はぜひ検索してみてください!)



インスタレーション部門

※インスタレーションとは、教室全体を活用し写真やオブジェなどの作品展示やパフォーマンスを行うことです。

「WILL 意思と未来」 


Q1.テーマを決めたきっかけを教えてください。

グループに分かれてアイディア出しをした時に、「コミュニケーションツール」というテーマが出ました。先生からのアドバイスなどを得て、「未来派」(イタリアの詩人マリネッティにより起章された近代社会のスピード感を称えた前衛芸術運動)と「コミュニケーションツール」を組み合わせた現在のテーマに決まりました。

Q2.インスタレーション展示の見どころを教えてください。

新未来派のコミュニケーションツールということで、「こんな製品があったらいいな」と架空の製品のポスターなどの制作をしています。
展示を見て「こんな製品良いな」と見つけてもらえたら楽しいかなと思います。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!

「未来派」に対して、稲垣ゼミでは早まったスピードを人間レベルに落とした「新未来派」を提案しています。「新未来派」の観念に基づいたコミュニケーションツールを開発する架空の会社「Will&Will Co.Ltd.」の製品発表会という形で、インスタレーション展示をしていました。
来場者にインスタグラムやFacebookの「いいね!」ボタンをイメージしたハートのシールを配るなどをしていて、楽しみながらコミュニケーションについて考えることができました。
また、「Will 意思と未来」は、インスタレーション部門で奨励賞を受賞しました!




松本ゼミ

松本ゼミは国際協力をテーマに研究しています。
学会には、論文部門、映像部門、ポスター部門に出展しています。今回の取材では、論文部門と映像部門の学生に話を聞いてきました。

ゼミの様子

取材時には学会発表直前の発表練習が行われていました。研究内容だけではなく、話すスピードや質問への返答に関しても全員で評価を行っていました。ゼミの前の和気あいあいとした雰囲気と、練習時の真剣に意見を交わしあう姿がとても印象に残りました。


映像部門 

「百年の社 -生き方が語るNGO-」


Q1.映像部門に挑戦しようと思ったきかっけを教えてください。

高校時代からテレビ局に就職したいと思っていて、論文だけでなく映像でも企画書を書けることを知り、映像部門で出展しました。

Q2.大変だったことは何ですか?

先生から紹介してもらった節はあるのですが、初対面の方に会って取材することです。
取材に行った方は居酒屋を営業されているので、何回か通って仲良くなりました。
3回目で仲良くなって、密着での取材をお願いすることができました。
最初は緊張しましたが、今となっては良い思い出です。

Q3.当日への意気込みをお願いします!

一番の目標は何かしら賞をもらうことですが、今まで自分が作ってきたことがしっかり発揮できて、なおかつ、映像で伝えたいことが見ている人に伝わり、取材に行った松尾さんの良さや活動から考えることや発見があったらないいなと思っています。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!



日本国際ボランティ アセンター(JVC)を退職し、居酒屋の店主をされている松尾康範さんについてのドキュメンタリーです。NGOでの経験を居酒屋の営業で活かしながらも、かつてJVC職員として活動していたタイの農家の方と協力する姿が描かれていました。題名にある通り、国際協力が生き方であると感じることができました。
発表者の意気込みにもあったように「百年の杜 -生き方が語るNGO」は映像部門で最優秀賞を受賞しました!

また、今作は2018年2月に開催された東京ビデオフェスティバルでTVF2018アワードの入賞も果たしました。TVF2018のホームページ内でこの作品を視聴することもできますので、興味のある方はぜひご覧ください!

「東京ビデオフェスティバル2018で国際文化学部生の後藤亮介さんが入賞」
https://www.hosei.ac.jp/kokusai/NEWS/topics/180214_01.html

論文部門

「ミャンマーの民主化と難民の将来―本国帰還をめぐる支援団体の動きに着目して― 」


Q1.このテーマに決めたきっかけを教えてください。

フィールドワークでタイに行くことが決まっていて、話し合いをする中で難民というテーマに決まりました。ちょうどミャンマーが民主化したばかりで難民を取り巻く状況が変わってきている今だからこそ、おもしろいものが見れると思って決めました。


Q2.大変だったことは何ですか?

インタビュー中で大変だったことは、慣れてくるうちにしちゃいけない質問や意味のない質問が分かってきたことです。思ったことを気楽に言っていたのが、「この人だからこの質問」というように考えて話すようになったことが難しかったです。

Q3.発表への意気込みをお願いします!

6団体にインタビューをしましたが、その中には涙ながらに難民に対する思いを語ってくれた方もいました。そういう方たちから学んできたこと、伝えられたことを発表で彼らの葛藤や思いを交えながら語れたらと思っています。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!


ミャンマー難民の帰還がクリニックやNGO組織といった現場レベルの支援機関ではどのように捉えられているかに焦点を当てた発表です。
大変だったとお話されていた現地でのインタビュー調査の内容が多く含まれていて、ミャンマー難民への支援の現実を感じることができました。今まで難民と聞くと帰還を望んでいる人が多いと思っていたのですが、今回の発表を通して帰還ではなくタイでの滞在を望んでいる方々もいることを知りました。
「ミャンマーの民主化と難民の将来―本国帰還をめぐる支援団体の動きに着目して― 」は、論文部門で奨励賞を受賞しました!



論文部門

「バタヤはなぜ消えた?―開発途上国が抱えるウェイスト・ピッカーの問題についての考察」


Q1.このテーマに決めたきっかけを教えてください。

小学校のときにたまたまゴミ山で暮らす子供たちのドキュメンタリーを見て、このような人もいるのかと印象に残っていました。松本ゼミに入り学生生活の集大成として何がしたいか考えたとき、国際協力に興味を持ったきっかけであるこのテーマを調べようと決めました。

Q2.大変だったことは何ですか?

学会では学生に対して話し言葉で発表するため、論文とは形式、相手が変わってくるのが難しかったです。

Q3.発表への意気込みをお願いします。

発表を通して自身のの論文の面白さを伝えられたらと思います。

☆広報委員で当日の発表を見てきました!

開発途上国においてゴミを拾い、ビンや缶などを売って現金収入を得ているウェイスト・ピッカーの人々。かつて日本にも同様にゴミの回収を行うバタヤという人がいたそうです。今回はそのバタヤの歴史とウェイスト・ピッカーに対する支援に関して発表されていました。
戦後最も増加したとされるバタヤの人々はなぜ姿を消したのか、その理由にはごみ処理システムの整備とともに、日雇い労働等の働き口の確保があったことを知りました。また発表を通して、開発途上国での適切な支援の方法とは何なのかも考えさせられました。




国際文化情報学会の詳しいプログラムはこちらからお読みいただけます!

2017年度国際文化情報学会プログラム https://www.hosei.ac.jp/documents/gakubu/kokusai/NEWS/2017/2017gakkai_p1122.pdf

2018年2月14日水曜日

【卒業生インタビュー・及川静香さん】 「後編 ゼミに影響を受けた生き方とは?」

卒業生インタビュー 及川静香さん  「後編 ゼミに影響を受けた生き方とは?」

前回に引き続き、及川静香さんのインタビューです。今回は及川さんのキャリアについて紹介します。現在、及川さんはリノベーションを手掛けるブルースタジオで勤務しながらも、ベンチャー企業で副業もしています。また、映画配給会社、英会話学校、大手不動産ディベロッパーなどでのお仕事も経験されています。副業を始めたきっかけやこれまでのキャリアについて伺ってきました。


Q1.いくつか転職を経験されていると思いますが、差し支えのない範囲で転職理由を教えて頂けますか?

興味を持って入社しても、会社の状況が変わったり、もっとチャレンジしたいなと思ったり、そんな背景で転職しています。
私の場合何度か仕事を変えていますが、転職をきっかけにさらに世界が広がり、より好きな仕事ができているように思います。

Q2.国際文化学部で学んだことは、現在の仕事(ブルースタジオでの広報やプロモーション)でどのように活かされていますか?

「価値を伝える」ことや「コミュニケーション」の部分で役に立っています。
ゼミでは19世紀末から20世紀半ばごろのアートとその社会的背景を学んでいました。具体的に言うと、あるアート活動について、どういう歴史の上に、どんな目的で生まれたのか。どのようにメッセージを発信し、どんなインパクトを与えたのか、といった内容です。
今の仕事では、リノベーションした家族の暮らしを写真におさめ、webサイトなどで発信し、家作りを考えているお客さんやメディアに届ける、ということをしていますが、他社との違いの出し方や、リノベーションの楽しさをどうやって世の中に届けるか常に考えています。
辿ってみると、それはゼミで勉強した社会とのコミュニケーションの取り方がベースになっていると思います。



Q3.いくつか転職を経験されていると思いますが、今までの仕事(現在の仕事)で国際文化学部で学んだ知識が活かされた経験はありますか?

現在の広報の仕事が一番活きていると思います。また、SAで身に着けた英語や外国人とのコミュニケーション方法は、英会話学校や不動産デベロッパーでの仕事でも役に立ちました。

Q4.現在、副業としてベンチャー企業で勤務されていると伺ったのですが、仕事内容などを教えて頂けますか?

出向制度を活用して、社外に人材を送り、自社とは異なる環境で経験を積むことで個人の成長を促す「レンタル移籍」というサービスを提供するベンチャー企業で働いています。今は大企業からベンチャー企業に出向させる事例が多く、ベンチャー企業での経験を活かして、新規事業を創出することが期待されています。私はここで週1日程度レンタル移籍者同士のコミュニティづくりやイベントなどの仕事をしています。


Q5.ベンチャー企業での勤務を始めようと思ったきっかけはありますか?

リノベーションの仕事はすごく楽しくやりがいがありますが、一方で、私自身80歳まで働きたいという思いあり、今後の長いキャリアをどう歩んでいこうか考えていました。そんな矢先、今のベンチャーの社長とランチをする機会があり、いろいろ話をする中で、パラレル(※1)で働いてみることになりました。
長く働くことを考えた時に、もっと多様なスキルや人脈を身につけたいと思ったことがきっかけです。

※1 パラレル:パラレルキャリアのこと。本業を持ちながらボランティア活動や別企業での勤務などの第2の活動をすることにより、自らの可能性を広げる働き方のことである。

Q6.現在のキャリアに影響を与えた大学時代の経験などがありましたら、教えてください。

ゼミでアートを学ぶにつれ、自分も「ライフ」と「ワーク」が寄り添う仕事をしたいと思うようになりました。アートに情熱を燃やし、社会にインパクトを与え次の世の中を作ろうとした人たちを知るにつれて、ただ仕事と割り切るのではなく、好きなこと・やりたいことをして、それが世の中のためになるという働き方をしたいなと。それが今でも自分の軸になっています。


Q7.国際文化学部を志望する高校生の方へメッセージをお願いします。

SAはすごく良い機会で、自分が行った国だけでなく、他の国に行った人とも交流がもてるので自分の視野が広がります。一人で留学するのとは違った経験ができますね。
また、ゼミや授業を通して一緒に学びじっくりと話し合えるのもすごく大きな魅力です。
人数がそんなに多くないので、学部全体でなんとなく知り合いみたいな感じになってますよね。規模間的な良さもあると思います。

森村ゼミの皆さんと及川さん


及川さんありがとうございました!

ゼミでの学びが仕事やキャリアにつながっているというお話しから、大学での学びは卒業後の生き方の軸にもなると思いました。また、パラレルキャリアのように社会人として新しいことに挑戦する大切さも感じます。
今回の及川さんのインタビュー全体を通して、国際文化学部では語学以上のことが学べ、それらが卒業後の仕事や生き方で活かされているということを知っていただけたらと思います!


【卒業生インタビュー・及川静香さん】 「前編 語学以上のことが学べる学部」

卒業生インタビュー 及川静香さん「前編 語学以上のことが学べる学部」


今回の卒業生インタビューでは、2期生の及川静香さんにお話を伺ってきました。
及川さんは現在、リノベーションを手掛けるブルースタジオで広報やプロモーションのお仕事をされています。今回のインタビューでは、及川さんの大学生活について伺ってきました。


及川 静香さん
2000年国際文化学部入学。2004年卒業。
在学中にはSA(スタディアブロード)でシェフィールド大学に行き、森村ゼミでアートについての研究をしていました。
映画配給会社や英会話学校、大手不動産デベロッパーでの勤務を経て、現在は、リノベーションを手がけるデザイン会社ブルースタジオで勤務されています。




Q1.最初に国際文化学部に入学したきっかけを教えてください。

高校生の頃、大学進学はしたいと考えていましたが、何を勉強したいか具体的なイメージがありませんでした。ただ英語が好きだったので、英語が学べてかつ留学が必修で入っている国際文化学部を知り、興味を持ったことがきっかけです。

Q2.SA(スタディ・アブロード)で行ったシェフィールド大学での思い出や印象に残った出来事を教えてください。

全てが良い思い出ですが、何よりホームステイができたことがよかったです。私は元教師の50代ぐらいの女性1人住まいにステイしたのですが、彼女と一緒に夕食を食べながら、学校のことや将来のこと、文化や人間関係などいろんなことを話せたのがとてもよい経験でした。料理も上手で、毎日楽しいディナータイムでした。
大学の中での交流としては、シェフィールド大学には日本語学部があります。日本語を勉強したい人、日本に留学したことがある人たちと集まっていました。イギリスの大学は学内にパブやクラブもあり、みんなで行っていました。
私たちの代は、日本のことを紹介する「日本村」というイベントをやって、浴衣を着たり日本料理を作りました。この時、現地の学生や他大学の方、ホストマザーが来てくれたりしてとても盛り上がりました。
他にもアフリカや中東などから様々な国の留学生がきていて、初めて会う国の人と仲良くなるのも面白かったですね。

Q2.森村ゼミに入った理由を教えてください。また、ゼミではどのようなことを研究されていましたか?

大学1年生の時に初めて自分のお金で旅行に行ったのがニューヨークで、そこで美術館に行ってアートが好きになりました。SAでもロンドンの美術館に足を運んだり、色々アートを見る機会があり、もっとアートを学びたい気持ちで森村ゼミを選びました
ゼミでは、その他に建築・デザインも学びましたが、歴史に加えて思想的な部分にも触れられたのが非常によかったです。文献を読んだり、みんなでディスカッションすることも最初は難しくてわからなかったのですが、徐々にその楽しさにのめり込んでいきました。
卒業研究では、アヴァンギャルドアートや、アートが世の中に与えるインパクトなどについて研究しました。

Q3.就職活動や進路についてのお話をお願いします。

今より就活が始まる時期が早く3年生の中頃から始めなくていけませんでした。ゼミが3年生から始まってゼミがおもしろく、ゼミで学べることがせっかくあるのに全部片手間にして就活に集中するのがしっくりきませんでした。ゼミの勉強をしっかりやりたいという意味で就活はしなかったです。

インタビューの様子

Q4.入学前と後で国際文化学部に対するイメージが変わったことはありましたか?

入学前は、語学および留学がメインのイメージでしたが、それ以上に文化・思想について学べたと思っています。文化は授業とゼミ両方で、思想は主にゼミで学べました。
あとは、SAでも語学以上のことを学べますよね。SAも語学力向上をメインで考えていたのですが、ホームステイだったこともあり、ホストマザーと密な関係を築けました。ホストマザーと話すことでイギリスという国やそこに暮らす人の価値観などを知るきっかけになりました。また、現地の大学生とも交流する機会があり、言葉以上のものを得られたと思います。
その後、戻ってきてゼミに入りました。同期のゼミ生はフランスやアメリカ、中国、スペインなど色々な国に行っていました。みんなすごく濃密な半年を過ごしているので、ゼミで仲良くなるにつれ、当時の経験をよく話しました。友達を通して彼らが見た世界を知り、文化への理解が深まった感じがします。
卒業旅行も、ゼミの同級生4人でスペインとフランス、イギリスに行ったんです。その時はSAスペインの子に、バルセロナを案内してもらいました。スペインでコンドミニアムを借りて、スーパーで食べ物やお酒を買って1週間ほど生活するように旅をしました。みんなアートが好きだったので、スペインやフランスでたくさんの美術館に行き、これまでの旅行とはちょっと違う楽しさがありました。

また、入学前は学部の規模感はいまいちつかめませんでしたが、2期生は全体で200名(現在は249名)とそんなに多くありません。その代わりに、クラスだけでなくSAやゼミというつながりもあり、色々経験している人と仲良くなる機会が多くありました。入学前は、大学は人がたくさんいる反面、友人関係はコンパクトになるイメージを持っていたのですが、大学時代の友人とは今でもよく集まっています。この関係は今の自分にとって宝ですね。

及川さんありがとうございました!

国際文化学部のSA(スタディ・アブロード)や語学が中心とイメージしがちですが、実際は文化や思想など幅広い分野について学ぶことができる学部ということがわかるインタビューでした。また、及川さんが仰っていた通りゼミなどを通して色々なことを経験をしてきた人と交友が深まるのも魅力だと感じられます。
次回は卒業生インタビュー後編ということで、卒業後の及川さんのキャリアについて紹介します。