はじめに
国際文化学部には情報文化コース・表象文化コース・言語文化コース・国際社会コースの四つのコースがあります。その中でも「情報」と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?ネットワーク、専門用語、どこか難しそうで興味が持てない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?実はこの記事を書いている私もその一人でした。しかし実際に国際文化学部に入学し学んでいく中で、情報というキーワード一つでも様々なアプローチがあり、奥の深い分野であることに気づくことができました。今回はそのような情報を取り扱う授業について、何を学ぶことができるのかご紹介いたします。
なぜ国際文化学部で情報を学ぶのか?
そもそも国際文化という学部の名前でなぜ情報を扱うの?という疑問が挙がるかもしれません。
本学部では情報をコンピュータ・ITといった考え方よりもより広い「文化情報」として捉え、研究を行います。この文化情報という言葉とは、受信、発信、編集、分析、蓄積、流通など、知的な行為にかかわる物全てを指します。※1それは情報…コンピュータにとどまらず、芸術や言語など、学部全体の研究内容に関わってきます。冊子『異文化 18』には文化情報という言葉に関して「身体表現を研究するとか、映像を制作するとか、文学にこだわるとか、この手のすべての研究、あるいは創作活動とは文化情報なんです。」※2と説明があります。
本学部設立の計画をたてている際には「国際文化情報学部」という名前をつけようとしていたそうです。このことからも情報に関することが学部全体にまたがるテーマの一つであることがうかがえますね。
上の写真は国際文化学部が発行している冊子『異文化 18』
※1、2…「対談-文化情報学とは何か、何であるべきか?」P44-86、『異文化 18』法政大学国際文化学部、2017年
国際文化学部でできる「情報」のこと
①国家試験に繋がる勉強ができる
情報という分野において、コンピュータの存在はやはり大きいものとなっているため、情報文化コースの中にはその基礎を学ぶ授業が設けられています。一年次には全学部生必修の授業もあり、ネットワークの仕組みなど基本的なことから順に学び、理解を深めていくことができます。二年次以降にもコンピュータに関する様々な授業が選択でき、プログラミングを学ぶこともできます!
章タイトルにある国家試験について、情報文化コースにはITパスポート試験、基本情報技術者試験の試験範囲と重なる分野を学ぶ授業が複数あります。これらの試験は、前者はどんな業種・職種の社会人や学生でも、後者は主に情報技術に関わる仕事に就く社会人や学生に、それぞれ必要な関連知識があることを証明する国家資格となっています。コンピュータを使い仕事することが当たり前になった現在、その影響はより大きくなっていると言えるでしょう。学んだことを国家試験の受験にも繋げていくことができる、そのような授業が多いことは学部の大きな特徴の一つと言えます。
②情報とどう向き合うかを考える
先ほど述べた文化情報の説明の中での「受信」、情報を人がどのように受け取るのか、向き合っていくのかについて学ぶことができる授業があります。例えば情報技術に関して取りあげるとすると、自動車の自動運転といった技術の進歩に対して普及が進んでいないのはなぜか、技術と倫理の関係について挙げることができます。
その他にもコンピュータに関する「情報」だけではなく、人が物を使うときにやり取りされる情報や、様々な文化とそれに対する人の反応、受け取り方など「情報」については様々な捉え方があります。短い文章では説明が難しいのですが、新しい情報の考え方を知ることはとても面白いですよ!
③情報をどのように利用するかを学ぶ
国際文化学部の授業ではコンピュータの基礎を学ぶ他に、情報の発信についても理解を深めることができます。具体的にはメディアの特性を始めとした理論に関するものから、Photoshopと呼ばれるソフトを使った作品づくりといった実践的なものまで様々です。情報に関して知識を蓄えていくだけでなく、学部内で学んできた芸術や言語等の知識をいかに活用していくかを学ぶことができることも魅力の一つです。
おわりに
本記事では名前を聞いただけでは少しイメージすることが難しい「情報」の授業について、内容を三つに分けてご紹介いたしました。国際文化学部における情報の授業では、コンピュータの仕組みを始めとした知識を得ることができます。また、より広い範囲の情報の受け取り方・変化・発信について、様々な専門性をもった先生方のもと学ぶことができることは大きな特色と言えます。
下に今回の記事に関する国際文化学部の授業のシラバスをお載せします。こちらは2017年度版となっており、年度が変わった場合にはwebシラバスのページから科目名で検索すると、最新版を見ることができます。ぜひのぞいてみてくださいね!
法政大学webシラバスより
①国家試験に繋がる勉強ができる…情報リテラシーⅠ 、 プログラミング言語基礎
情報システム概論 、 情報システム応用
②情報とどう向き合うかを考える…ヒューマンインターフェイス論 、 中国の文化Ⅲ
③情報をどのように利用するかを学ぶ…メディアと情報 、 情報コミュニケーションⅢ
法政大学webシラバスリンク
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